ジョニーウォーカー ブラックラベル

思い出のボトル

<第七回>

ジョニーウォーカー
ブラックラベル

古賀 哲二

 

THE BAR CASK
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思い出のボトル07

絵:佐藤英行 文と写真:いしかわあさこ




 「船乗りだった父親が、いつも土産に買ってくるのがジョニ黒でした。当時は1万円もする高級品で、憧れのボトル。飲まずに飾っておく人も多かったようですが、父は水割りやハイボールで飲んでいました」
 ジョニ黒のオールドボトルファンは多い。1950年代まではラベルに紋章が入り、60年代まではコルクキャップが採用、70年代からはスクリューキャップ、80 年代に入るとキャップ上部が黒くなり、下のラベルに12年表記が加わる。古賀哲二さんが差し出したのは、1970年代流通のもの。自身が飲むときはストレートだが、懐かしい気分になるという。
 1910年、ジョニ黒と赤(レッドラベル)は共に発売された。文字を読める人が少なかったため、ラベルの色でその種類を認識できるよう、それまでの「オールド・ハイランドウイスキー」というブランド名を改称。1820年に創業したジョン・ウォーカー&サンズ社の3代目にあたるジョージとアレック兄弟の時で、2人はカードゥやモートラック蒸留所の買収に成功している。その後、グリーン、ゴールド、ブルーといったラベルが誕生した。四角いボトルに斜め24度に傾いたラベル、ブランドマークであるストライディングマン(闊歩する紳士)、KEEPWALKING(歩み続ける)というスローガンは、ジョニーウォーカーの名を一躍有名にしたといえるだろう。
 キーモルトにはスペイサイドのカードゥ、スカイ島のタリスカー、アイラ島のラガヴーリンなどがあり、スコットランドの様々な地域のフレーバーがブレンドされている。現在は安価に入手できる時代になったが、そう考えると贅沢なウイスキーだ。

 

 

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